〜〜 epilogue2 〜〜
「は〜〜い、アルフォンシア、出来たよ〜。お皿運んで」
「わ〜〜、ごちそうだ。レイチェルありがと〜〜」
その夜、レイチェルの家。
どうせ今夜はアリオスの誕生日(=アンジェリークをアリオスに
独占させる日)なので、それならこっちはこっちで楽しくやろう…
とレイチェルがアルフォンシアを家に招いていた。
湯気の立つ皿をテーブルに置いて、アルフォンシアがレイチェルを
振り返った。
「…ねぇ、レイチェル」
「ん〜〜?」
「アリオスどうだった? さっき電話したんでしょう? 機嫌
直ってた?」
「別に普通だったよ。今ごろは楽しんでいるんじゃないの?」
「だったらいいけど…」
つまりは、アリオスが少々違和感を感じた夕方の電話は、
『昼間のアリオスに危険を感じたアルフォンシアが泣きついて、
レイチェルに様子を見てもらった』
ものなのだ。
「って、ずいぶんアリオスの機嫌とるじゃない、アルフォンシア?」
「レイチェルだってそうじゃないか」
「そりゃ〜〜〜ね?」
「で、しょう?」
二人で顔を見合わせて小さくため息つき合って。
そうして再び目があった二人は今度は小さく笑い合う。
「じゃ、乾杯。ワイン、用意してあるよ〜」
「なんに乾杯なの?」
「ん〜、ま、ワタシ達のアンジェに乾杯」
「うん、そうだね。アンジェリークに乾杯っ!」
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